兎は地球で床に就く

システムエンジニア予定の無職ニートブログ

少女歌劇レヴュースタァライト、という作品

 こんばんは。Indexです。

 2023年1月1日1発目の記事です。

 スタァライトの2回目を視聴しました。なので、その感想を綴っていこうと思います。ちなみに劇場版は見てません。

 ロンドロンドロンドが巷で噂の劇場版だって思ってました。

 

カップリングの作品

 スタァライトは9人の少女が紡ぐ舞台の物語です。

 そしてカップリング色の強い作品でもあります。

 

 愛城華恋×神楽ひかり

 天堂真矢×西條クロディーヌ

 大場なな×星見純那

 石動双葉×花柳香子

 

 この四つのカップリング色が強いですね。露崎まひるちゃん……?彼女は華恋ちゃんとひかりちゃんの嵐に巻き込まれましたね。

 まひるちゃんはまひるちゃんで、しっかりと成長したのでいいんですけど。

 華恋ちゃんとひかりちゃんのお姉さん的ポジションに収まりましたね。

 華恋ちゃんと純那ちゃんのカップリングももう少し進むのかな?とも思いましたが、普通にひかりちゃんとバナナへ行きましたね。

 

大場なな、というキャラ

 恐らくスタァライトの中で単体人気一位はバナナでしょう。

 バナナは一人だけでストーリーを牽引できるだけの役割を与えられていました。

 歌が上手い、ダンスも上手い、演技も上手い。舞台少女としての才能は99期生の中でも屈指の実力者でした。

 しかしそれでいて、バナナが望むのは99期生の第一回公演の再演です。

 第一回公演の後、つまり二年生となったバナナに待っていたのは退学をする生徒でした。バナナは舞台の結果悲しむ生徒を守るため、第一回公演を永遠に再演することにします。

 こういう考えになったのは、周囲のみんなからバナナが頼りにされていた、という側面もあります。役者だけでなく、裏方の人にも頼りにされていました。

 また、バナナは中学生の頃、一緒に全力で舞台を作ってくれる人がいなかったのです。だからこそ、ここまで熱意を持って一緒に作った舞台へ思い入れがあるわけですね。

 

 あの、第一回公演が眩しい。

 

 その思いは、バナナのそうした過去が故もあるのでしょう。

 しかし、何度トップスターになって第一回公演を再演しても、最初に感じた眩しさには届きません。

 あの輝きに、きらめきに届くために、少しずつ脚本や演出に手を加えますが、それでも再演では手が届かない。

 再演とは言っても、少しずつ良くなるように手を加えていたため、完全再現とはならなかったのです。バナナは無意識の内に、完全再現した第一回公演ではなく、よりよいスタァライトにしようとしていたのです。

 その思いは、舞台少女なら誰でも持っている向上心そのもの。

 華恋に敗れ、バナナはそのことに気づくのです。

 

 と、まぁ。バナナはソロでもかな~り魅力たっぷりのキャラなんですが、やっぱ一人だけ二刀流ってのがかっけぇですよね。

 ひかりちゃんの武器を見ると元は長剣だったんですが、ときめきを失った結果短剣にまでグレードダウンしています。

 つまり二刀流、二つの剣を持っているバナナって、舞台にかけるきらめきもピカイチってことなんですかね……?才能が豊か過ぎるぜバナナ……。

 後は第7話(だっけ)の最後に見せた「ひかりちゃん。あなたも私の舞台に欲しくなっちゃいました」っていうホラーシーン。こう……ちょっと狂気の面を見せるキャラっていいですよね……。

 

 で、まぁ。カップリングの話になるんですけど、バナナは大体純那ちゃんと組んでます。

 なんで?って感じになるんですが、よくよく考えれば純那ちゃん以外考えられないんですよね。強いて言えばまひるちゃんなんですけど。

 なぜなら純那ちゃんは前口上から分かる通り、『自分星』を掴もうと必死に藻掻いているんですよ。

 バナナは対称的に『自分』ではなく、『みんな』のために動いているんですね。みんなが弱いから、自分が守らなきゃいけないって。

 でも、華恋ちゃんから舞台の上で燃え尽きるから尊い、舞台の上なら何度だって再生産できる、と告げられ自分の考えが強欲過ぎることに気づくんですね。

 だからこそ、最後にバナナを慰めるのは、『自分』を追求し続けた純那ちゃんだけなんですね。

 まぁ……。そういう論理的な部分は分かったとして、まだいまいち自分の中ではカップリングとしてしっくりきません。もう少し関係性に理屈を感じる論理があれば別なんですけど。

 

なんやかんや、自分の中では真矢×クロの風潮

 スタァライトの中で自分的に一番なのは真矢×クロですね。

 華恋ちゃんとひかりちゃんもいいんですけど……。カップリングというより普通にストーリーとしての面白さが勝ってるんですよね。関係性に尊さは感じないというか。

 

 まず、なんですが、天堂真矢は表の最強です(裏はバナナ)。聖翔学園の中でも一目置かれている存在であり、第一回公演の戯曲スタァライトのクレール役を演じています。

 そして真矢は、第三話の誇りと驕りの中で、二人でトップスターになるという甘さを持った華恋を批判します。

 

 華恋を圧倒した真矢はただ一言「私は、一人でもスタァだ!」

 

 また、この前にもクロディーヌが何かを諦めたと仄めかしています。クロディーヌが諦めたのは真矢との友情(たぶん)。真矢との友情を捨て去り、舞台少女のために全てを費やす。そうクロディーヌも決めた訳です。

 

 が、しかし。

 第10話のデュエットレヴューでは華恋とひかりの前に敗れ去ります。二人で一つ。その点で華恋とひかりは真矢とクロディーヌを上回ったわけです。

 そしてそれは、真矢とクロディーヌが昔捨て去ったもの。

 真矢は「クロディーヌ、あなたとなら私はどこまでも高みへといける」(こんな感じだった気がする)と言います。

 あの日捨てた物を、華恋とひかりの中でもう一度拾い上げたんですね。

 クロディーヌはクロディーヌで、一番敵視している真矢を一番認めているんですね。この辺はマジで百合です。ガチ百合。重い系の百合。

 私には描けねぇなぁ……って思うタイプの百合。恐らく真矢×クロは摂取すればするほど病みつきになる味なんだと思います。ヤバいね。

 

 まぁそれに、第10話があまりにも神回過ぎて、真矢×クロが強いってのはありますね。オーディション中の剣戟、殺陣シーン。あれがかっこよすぎるんですよ。Star Divineとの親和性も高すぎる。

 

「舞台に、生かされている」「切っ先に栄光止まれ」

 

 ここがマジでカッコいい。カップリングがどうこうとか考えられない。単純に激熱シーンです。

 

戯曲『スタァライト』という存在

 12話という一クールを通し、スタァライトは新たな解釈を持って完成しました。

 それは、悲劇で終わるはずのスタァライトがハッピーエンドで終わるということです。

 戯曲スタァライトには二人の登場人物がいます。

 それはフローラとクレールです。

 作中ではフローラが華恋。クレールがひかりと描かれています。

 フローラは記憶喪失のクレールを星摘みの塔へと連れていき、記憶を取り戻す願いを叶えることを目的に行動しています。

 しかし、星摘みの塔で星摘みという罪を犯したフローラは塔から強制的に落とされます。そしてクレールはその塔に幽閉され、閉じ込められます。

 そして、フローラとクレールは永遠に分かれるわけです。

 

 しかし、華恋はスタァライトを悲劇で終わらせませんでした。

 塔から落とされたとしても、もう一度立ち上がるフローラはいたはず。クレールにもう一度出会い、約束を果たしたかもしれない。

 華恋は一緒にトップスターになり、スタァライトをする約束を果たすために塔に登るのです。

 

 では、そもそもなぜひかりは一人でスタァライトを演じていたのか。それは偏に華恋からきらめきを奪わないために。

 オーディションで敗北した舞台少女は全てを奪われます。舞台への熱意。その全てを。つまり、舞台少女として死ぬ、というわけですね。

 しかし、トップスタァとなったひかりは敗北した舞台少女からきらめきを奪わず、たった一人で舞台を演じ続ける運命のレヴューの道を選びます。

 

 たった一人でスタァライトを演じ続けるひかり。それは正に星摘みの塔に一人孤独に幽閉されるクレールと同様です。

 正に戯曲スタァライトと、華恋とひかりの物語は似通っているんですね。そして華恋とひかりの物語を悲劇で終わらせないために、スタァライトの別解釈を演じるわけです。

 

じゃあ、劇場版でなにするの?

 私の疑問はこれですね。

 悲劇で終わるはずのスタァライトを、ハッピーエンドで終わらせる。

 12話のストーリーを通して戯曲スタァライトはハッピーで終わったんですよ。

 じゃあ新作ストーリーの劇場版は何するの?ってのは普通の疑問でしょう。

 第三回の戯曲スタァライトの公演を行う話になるんでしょうけど、じゃあどういうスタァライトにするの?ってことですね。

 第二回スタァライトは華恋とひかりの物語で終わったけど、第三回は他の六人がそれぞれ自分のスタァライトのために奮戦するんでしょうか……?

 そうなると蛇足な気もするんですが、劇場版の評価ってクソ高いんですよね。むしろ劇場版を見て、レヴュースタァライトは完成するとすら言われているほどなんですよ。

 

 う~ん。分からん。全く予想が付かない。

 とりあえず明日劇場版を見てみます。それで全てが明らかになるはず……。

 

 というわけで皆々様。

 ここらで兎は床に就かせていただきます。

 すやぴっぴ……。