兎は地球で床に就く

システムエンジニア予定の無職ニートブログ

シン・ウルトラマン見に行きました

 こんばんは。InDexです。

 本日はレイトショーでシン・ウルトラマンを見てきました。

 結論から言うと、めっちゃ面白かったです。ちなみにウルトラマンは小さい頃に見たくらいで熱心なファンってわけじゃないです。

 庵野秀明が総監修している、ってことで、エヴァ終わった後のやりたい放題している庵野を見に行った、って感じでした。

 まぁウルトラマンの知識を仕入れるため、上映時間までの時間を多くとり、書店でウルトラマン関連の雑誌があったので予備知識を入れておきました。

 

ウルトラマンはハヤタ隊員と融合したため、ハヤタ隊員はウルトラマンに変身することができる

ジャミラは元々宇宙飛行士だった人間が変化した怪獣

ゼットンにカラータイマーをぶっ壊されたウルトラマンだったけど、科特隊の作った爆弾(正式名称は忘れた)で撃破に成功

 

 事前に仕入れた知識はこんなもんです。他にも幼い頃の知識はあったのですが、初代とウルトラ7とごっちゃになっていたのであてにはしませんでした。

 

 ではでは、感想戦といきましょうか。思いついたことからどんどん書いていきたいと思います。

 

マルチバースって要は色々な世界と繋がりのある並行世界ってこっちゃろ?

 シン・ウルトラマンの冒頭では、今まで日本政府が対応・撃滅した禍威獣(新たに辞書に登録した)がダイジェストでお送りされていました。

 そしてそのどれもが事前に読んだ雑誌で既視感のある禍威獣達でした。

 私の記憶が間違っていなければたぶんウルトラQの怪獣たちですよあいつら。

 はえ~、他の世界からどんどん輸入してきてるんですね~って思いました。

 また、シン・ウルトラマンには度々出てくる単語としてマルチバース、って言葉が用いられます。マルチバースってのは多元宇宙とか、多世界解釈だとか、そんな類似した意味です。

 だからウルトラQにいた怪獣が”こっちの世界”では出現してもおかしくないし、その他諸々改変があってもおかしくないよね、と説明されています。

 なるほど。庵野くん。これは色々と世界観が異なる感じなんだね、って感じでした。

 

科学文明に劣った地球に”怪獣”が出現してウルトラマンがやってきたら?

 シン・ゴジラでは現代社会にゴジラのような歩く災害が出現したら政府はどう対応するのか、みたいなコンセプトだったと思います。

 シン・ウルトラマン現代社会にウルトラマンと怪獣が出現したらどうなるのか、みたいなことをリアルスティックに落とし込んだ作品だと思います。

 1960年代の初代ウルトラマンの世界は地球の科学文明が現在よりかなり発達しています。スマホとかは登場していないんでしょうけど、こと怪獣に限って言えば発達しているのです。

 怪獣に対抗し得るビームの出る拳銃、怪獣に対抗できる飛行機等々、シン・ウルトラマンに比べて初代ウルトラマンは武力の発達した地球、日本となっています。

 なのでシン・ウルトラマンにおける禍威獣への対抗方法は地中貫通爆弾を米軍から購入するだとか、かなり現代っぽくなっています。

 そのため禍威獣に対して十分な武力を有しているとは言いにくいのがこの日本なわけですね。

 だから、だからこそその隙を外星人に付け入られるわけです。

 そして隙に付け入られた現行地球人では、科学的にも武力的にも、その他諸々敗北確定なので要求されたことを呑むしかないんですね。でなければ滅亡確定なんですから。

 なので私が今回シン・ウルトラマンを視聴している時考えていたのは、「この外星人の大いなる脅威に対し、どういった結論を出すのか」でした。

 いくらウルトラマンが強いと言っても、ウルトラマンは一人しかいません。禍威獣や外星人が複数で来られた場合対抗手段はありません。ウルトラマンは容易にやられてしまい、地球は滅亡されるか生物資源として利用されるのがオチです。

 私はメフィラス星人の言っていた、地球人類全員を巨大化させることで武力を底上げしようぜ計画で、どうにか外星人に武力的脅威を近づけるんじゃないかな、と思っていました。

 まぁ半分当たりで半分外れだったんですねこれが。

 答えはウルトラマンから提供された未だ早すぎる技術的理論を貰うことで、その理論を地球人類の手によって現実のモノとし、外星人に対抗する、というものでした。あくまでウルトラマンに頼り切りではなく、地球人が地に足付けて、大いなるモノに依存せず、自らの星を守るってのが重要でした。

 ラストに出てきたゼットンも、地球人類の叡智を結集させ、よく分からん空間を発生させることができ、よく分からん空間をこじ開け、そこにウルトラマンが物理パンチでゼットンを押し込めることで地球の危機は去りました。

 一応、依然としてウルトラマンの手は借りてはいるものの、地球人は外星人の武器に対しての対抗手段を手に入れた、ということになります。

 なので外星人の脅威にどう対抗する?みたいな私の疑問には結論が出たわけです。

 とはいえ、未だ地球人類は早すぎる技術を手に入れて間もなく未熟です。ここに外星人の艦隊みたいなのが来ちゃったら滅亡確定でしょう。

 シン・ウルトラマンのラストはゼットンを退けてハッピー!みたいな感じでしたが、俺たちの戦いはこれからだ!ってエンドでもありました。

 一応、僅かですが希望の残るエンドで終わったため、続編は作らずにこれで終わってほしいですね。

 

生物兵器ゼットンという解釈

 ゼットン初代ウルトラマンにおける最強の怪獣として登場します。

 シン・ウルトラマンにおいてはゾーフィが地球に持ってきた生物兵器として登場します。

 怪獣と生物兵器では全くの別物ではありますが、ウルトラマン世界においては似たような概念なんですよね。

 私が視聴前に読んだ雑誌には、ゼットンは地球人の作った爆弾によって倒されています。そしてシン・ウルトラマンでも、地球人の作り出した空間によってゼットンが倒される一要因を作り出しています。

 つまるところ、ゼットンって存在は〈強大であり〉〈ウルトラマン一人では勝てず〉〈地球人と協力することで打倒可能〉な存在なんです。

 姿かたちは変わっていても、その役割は初代とシンでも同じなんですね。

 それでも怪獣って存在を思い切って生物兵器って設定にするのは思い切ったなぁ、と思います。地球人の武力設定もかなり低くしたことも、思い切った設定の一つですね。

 

時間が短くなる演出いいね!

 地球人類と協力し、ゼットン打倒のために再び飛び立つウルトラマンゼットンの照射するビームまで残り40秒前、ってシーンがありました。

 この40秒のシーンが地味に好きなんですよね。

 ウルトラマンが変身するシーンではタイマーがゆっくり進み、大気圏外を突破するとまたしてもタイマーが遅くなっていく。この地味ーな演出が効いてくるんですよ、オタクには。

 トップをねらえ!の地球を離れていくごとに途方もない時間が地球では流れていく描写と重なって良かったですね。

 

これが本気の戦闘シーンやで

 VSメフィラス星人の戦闘シーンがまぁー良かったです。

 ウルトラマンが繰り出すピザカッターみたいな攻撃を難なく跳ね返すメフィラス星人。ここでもう今までの禍威獣とはレベルが違うぜ、って点を見せてくれます。

 それからの素手の格闘戦。これもいい。特に同じモーションで繰り出されたキックで互いの攻撃が相殺されるシーンも素敵。こういうの好き。

 これを見て私はシン・エヴァンゲリオンのある1シーンを思い出していました。

 シン・エヴァのシンジくんVSゲンドウの戦闘シーンですね。

 あの戦闘シーンはわざとらしくちゃっちい戦闘シーンになっており、演出の一つとなっていました。

 ですが、今回のシンウルトラマンにより、エヴァではあぁいうちゃっちい戦闘描写だったけど、ワイはこんな迫力があって胸がワクワクする戦闘描写もいけるんやで!!みたいに思いました。まぁ戦闘シーンがすげぇ、なんて百も承知なんですけど。

 

最後には逆に味になっているような、棒読み演技

 最初は科特隊の滝くんとストレスがたまりやすい女性(名前忘れた)の演技が棒読みかつ、状況報告の演技がクソ下手だったのでキャスティング失敗かぁ?と思っていました。

 ですが、物語が進むにつれ、この下手な演技さえもキャラクターに合致するような感覚に見舞われ、最終的に「なかなかいい配役やんけ……」という感想になりました。

 もしかしたら映画を通して自分の役がどういうものか理解し始め、演技が上手くなっただけなのかもしれませんが、それでも結構良かったです。

 長澤まさみ他の科特隊の演技は最初から最後まで良かったです。

 メフィラス星人とゾーフィも良かったですね。いい山ちゃんやったわ。

 

 

 と、いうことで、シンウルトラマンは私的には大満足の出来でございました。

 ありがとう庵野!!

 シン仮面ライダーも恐らく見ると思うから期待してるぜ!!

 

 というわけで皆々様。

 ここらで兎は床に就かせていただきます。

 ああ眠い。明後日の後輩との感想戦が楽しみでござるよ。