こんばんは。InDexです。
本日はレイトショーでワンピースFILM REDを見てきました。
正直見る気は無かったんですが、ヤフーニュースで100億円突破!!とかのニュースを見たり、最近ストロングワールドとかZとかを再視聴したので気運が高まってたんですね。
善は急げ、ということで明日朝イチで見る予定だったのですが予約席がえげつない程埋まってたので今日のレイトショーを慌てて予約しました。
レイトショーならそんな混んでへんやろ……という予測ですね。
実際、予約した時点では全体の3割ほどしか席は埋まってませんでした。明日のあさイチは7,8割方埋まってましたね。
しかしどうでしょう。
映画館に行くと8割以上席が埋まってました。
この田舎にこれほどのワンピースファンがいたのか……?と戦々恐々したのですが、客層はヤンキー、ファミリー、カップル、と様々でした。ソロ遠征のキモオタはそれほど見かけませんでした。
オタクが注目しているのはシャンクスですが、一般曹からすればうっせぇわで有名なAdoなのでその辺を上手く取り込んだんでしょうね。
ちなみに私の隣はチャラい男の集団、年少くらいの男の子でした。
頼むから赤ん坊の泣き声だけはやめてくれ……!!と懇願しながら映画の幕は上がりました……。
Adoの歌唱力と音響が炸裂
REDで特筆すべきは何といってもAdo、ウタの歌でしょう。
新時代、私は最強、逆光、Tot Musica(綴り合ってる?)等々。
圧倒的歌唱力によって歌い上げられた曲は映画館らしい超絶爆音の音響によって荒々しく届けられました。
私はたまに映画館に足を運んで映画を見るんですが、今回の音響はいつにも増して音響が大きめに設定されていたと思います。
正直ちょっとうるさいくらいなので大音量が苦手な感覚過敏な人にはお勧めできません。
それ以外の人はその内慣れるので大丈夫だと思います。
ウタの歌と演出が最高
歌が最高なのは間違いないんですが、演出も最高でした。
新時代の明るい曲調とそれに合うライブ演出、逆光の恨みつらみが籠ったようなおどろおどろしい演出……。
前評判でAdoのLIVEとか揶揄されていましたけど、そう言われても納得できるLIVEの出来でした。REDは脚本も最高だったのでそれだけじゃないんですけどね。
スタンピードを超える集大成感
ワンピースの映画にスタンピードって映画があるんですよ。
スタンピードは海軍、革命軍、海賊、七武海、というそれぞれの組織が手を組んで巨悪を倒すっていう胸熱シナリオなんですが、バトルバトルし過ぎて脚本がおざなりになってたのであんまり好きじゃない作品なんですよ。
でも本作REDはスタンピードを超えるそれぞれの勢力のお祭り騒ぎでした。
海軍(コビー、ヘルメッポ)、海賊(麦わら海賊団、赤髪、ビッグマム勢力)、等々、敵対しているはずの組織同士が連携を組み、本作のラスボスであるトットムジカ(魔王)を打倒する、ってのが熱い展開でしたね。
まぁ、コビーが突然指示を出して、それを素直に他の海賊達が従うって構図が「あなたたちそんな素直なの!?」ってビビったんですけどね。へへ。
とはいえ、こうした組織同士の熱い展開もありつつ、脚本が良いのもREDなんですよ……!!
ありがとう尾田っち、谷口悟朗
REDの脚本は尾田っちと、監督が谷口悟朗ということで、これはもう安心できるンゴね!!って感じだったんですが、最強でしたね。
なんといってもウタ。ネタバレ全開で書きますよ……!!
ウタはウタウタの実の能力、ということで歌を聞かせた相手を歌空間に引きずり込むことができ、尚且つ現実世界の人間を操ることができるマジでクソ強い能力なんですよ。
加えてトットムジカっていうとんでもない兵器がありまして、ウタの歌と連動して破壊の化身が現れるんですね。
トットムジカは歌世界と現実世界で同時に攻撃しないと倒せないっていうクソゲーみたいな強さを持っています。
トットムジカは過去、まだ幼いウタを触媒にして顕現したことがあり、その際は赤髪海賊団によって討伐されたんですが、その余波によって音楽の都エレジアは壊滅しています。
そのことを気に病むことを考えたシャンクスは、エレジアを壊滅させたのは赤髪海賊団、という風に偽装しました。
しかし、ウタが成長し民衆の貧困と略奪に喘ぐ声を一身に受け救世主と叫ばれる頃、自分自身がトットムジカを発動させエレジアを崩壊させたことを知ります。
エレジアを壊滅させたのはシャンクスでは無かった。しかし、民衆が海賊によって命の危機に瀕しているのは事実であり、救世主として叫ばれ、尚且つ独善的な平和を実現可能な能力を持つウタはもう止まれませんでした。
世界全部の人間に歌を聞かせ(映像と音声を届ける電伝虫がいる)、歌世界に引きずり込み、最終的に現実世界の自分が死ぬことで歌世界で永遠に生き続ける、という計画を実行したのです。
そのウタの計画には賛否両論の声がありました。もう働かなくてもいいし、食糧に悩むこともない世界に賛同する者。今まで現実で頑張ってきた全てが無かったことにしたくない者。そんな世界は望んでいない、と叫ぶ者。
この辺の描写は良かったですね。
こういう1人の人間の前に全て平等、みたいな独裁政治の極致というか、無限月読というか、人類補完計画というか。
争いも略奪もない世界って望んでいる人はいると思うんですよね。それを真っ向から否定するのは自分の力で未来を切り拓ける人であって、力なき弱い立場の人にとっては理想の世界でもあると思うんですよ。
争いもなく、競争もなく、押し付けられた独善的な幸福で、でも、平等。
ウタの主張を誰もが全面的に否定している、って展開じゃないのがREDにおいて個人的にポイントの高い部分です。
それでウタは計画を実行しましたが、これは流れで実行した部分が大きいんですね。
エレジア壊滅によってウタはシャンクスへの信頼が失墜し、海賊という存在そのものを恨むようになり、民衆の後押しもありその旗印になろうという自覚も芽生えます。しかしシャンクスがエレジア壊滅させたのではなく、寧ろ自ら泥を被ることでウタを守ろうとしていたことを知ります。
これによって海賊と言っても悪い奴、良い奴がいることを再確認します。
しかし、気づいても遅すぎたのです。既にウタはみんなから請われた救世主を実現するしかなくなり、そのために、シャンクスがエレジアを壊滅させたと自らを騙し、みんなの救世主となったのです。
ここですよね。ここが良い……。後戻りができなくなったこの感じ。ほんと素晴らしい。
まぁ、でも……。シャンクスがウタをエレジアに置き去りにするのではなく、ウタの罪を”共に”背負っていった方が選択としては良かったのかなぁ……?なんて思います。
とはいえ、シャンクス的には「ゴードンも流石にトットムジカを破棄するやろw」って高を括っていたのかもしれませんが。
だから本当にシャンクス的には「久々にウタの歌を聞きにきたで~^^」って感じだったのかもしれません……。
そして、トットムジカを現出させたウタでしたが、シャンクスとルフィ一行によって打倒されます。
しかし、トットムジカを討伐したはずですが、心が現実世界に帰りません。これもまた、遅すぎたのです。心が元に戻らない段階にまで来ていたのです。
しかし、ウタは歌います。みんなの心を現実世界に返すために。贖罪のように。救世主としての後始末を付けるために。これが、自らの使命であるように。
ウタは全員の心を現実世界に戻すと力尽き、シャンクスの腕の中に横たわります……。
やっぱ四皇後のルフィがいいよな
ワンピースの中ではたまーに言われる言葉があり、「出てくるのが早すぎた」って言葉があります。
エネルに対して使われたり、ストロングワールドのシキについて使われたり。
しかし。しかしですよ。
REDは違いますよ。
元四皇であるカイドウを倒せる程の力であるギア4ニカを身に着け、世界最高峰の強さを身に着けたのです。
だから場違いな感じもせず、力不足な感じもせず、映画ブーストも感じませんでした。
一言で言ってしまえば、トットムジカを倒すことに対して説得力があったんですよ。
ついでに言えば、あの憧れの存在であるシャンクスと共闘したことで、遂にシャンクスと並び立つまでに成長したんだな……!とジーンとしました。
そうした意味でも、歌的な意味でも、脚本的な意味でも、戦闘力的な意味でもREDは最高に面白かったです。
いやぁ。にしてもホントにちょっぴりだったけどニカが見られて嬉しかったぜ……。
というわけで
めっちゃ面白かったですRED。最高です。
ワンピースFILMはZ先生が一番好きだったんですが、総合力ではREDに軍配が上がりますね。
まぁ、とはいえ。ちょっと不満点もあるっちゃあるんですよね。
ルフィとウタについての掘り下げがもっと欲しかったってとこですね。まぁこの辺は制作側も足りないと思ったのか、テレビ版のワンピースでウタとルフィの話を放送したそうですね。
後はシャンクスについてですかね。
恐らくREDを非難している人はシャンクスの謎が大きく解き明かされることを望んだ人でしょう。
ですがREDではそこまで謎が解き明かされませんでした。五老星がなんとかかんとか言っていた気がしますが詳細は忘れました。
まぁ、シャンクスの謎にまで触れたら盛り盛り過ぎたので無理だったんでしょう。
REDはマジでぎゅうぎゅう詰めの構成だったのでこれ以上何かを入れることは不可能だったと思います。
なので私的には大満足な出来でした。
ありがとう尾田っち!ありがとうREDに携わった人みんな!!
ワイは満足や!!
というわけで皆々様。
ここらで兎は床に就かせていただきます。
今日はおねんねしたら歌世界に行けそうな気がします。