兎は地球で床に就く

システムエンジニア予定の無職ニートブログ

初めて高評価を得られたSSだった件

 こんばんは。indexです。

 本日はSSの話です。某掲示板に投稿したSSが今まででダントツに反応を貰いました。

 正直今でもビックリしてるんですが、めっちゃ嬉しいです。10レス貰えれば重畳が常の私のSSなんですが、今回は余裕で10レス突破して20レス以上貰いました。

 一体何がそんなに刺さったのだろうか……と困惑気味でもあります。

 一応、今回のSSの見どころを挙げていきます。ウケた自作の分析も必要ですね。

 

・ミスリードを誘うミステリーみたいな構成

・終盤にどんでん返し

・どう転んでも救いようがない完結の仕方

・キャッチーな題材

 

 私が意識したのはこの辺です。その中でも、私が重視したのは話自体の面白さよりもストーリーギミックです。ストーリーギミックってのは、簡単に言えばストーリーに仕掛けを施すんですよ。まあ一般的に言えば叙述トリックとかミスリードとか、その辺の感覚に近いです。ストーリーの中に伏線・布石をばらまき、それを最後に一気に回収していく感じです。私自身、そういうの好きなんですよね。終盤に一気に伏線が回収されて「え、マジで?」みたいな展開。ホラー小説の比嘉姉妹シリーズとか、JRPGの軌跡シリーズとか、そういう奴です。

 問題は、読者を最後まで読ませる中身にしなきゃいけないってことです。私は最後に驚いて欲しいし、悲しんで欲しいし、でも中身がそもそも面白くなければ読者は最後まで興味を持ちません。だから理解レベルをちょっとずつ上げていったんですね。

 最初は何も知らない理解度レベル0の主人公目線で話を進めます。そして徐々に自分を取り巻く環境を知っていく理解度レベル1。どうしてそんな環境になったのか、その正体を知る理解度レベル2。その正体に対処する為にあちこちに奔走する理解度レベル3。対処に必要な材料は集まり、敵と対峙する理解度レベル4。最後に明かされる驚愕の真実である理解度レベル5。

 

 こうやって考えると話の構成が凄くスッキリしてますね。丁寧なストーリーラインを引いてたんだなぁ……。偶然に偶然が重なった結果、話の構成が良かったんだなぁ。

 

 ストーリーギミックに関しては上記に挙げた二つが該当するでしょう。

 では次のどう転んでも救いようがない完結の仕方、です。詳細は特定されそうなので書きませんが、本当に救いようが無い終わり方にしました。その謎を知らなければ真実である悲劇を知ることも無かったのに、謎に手を出してしまったが故に悲劇になってしまう。そんな終わり方です。

 ここで重要なのは、悪役を作り出さないことです。一応、悪役である存在はいるんですが、情状酌量の余地があるというか、酌量しなければならない設定になっています。そのため余計にやるせないわけです。誰も悪くないが故に、どこにぶつければいいのか分からない悲劇。恐らくそういった部分がウケたんじゃないかな、と思います。

 そのため、思わず感想を言いたくなってしまうような展開。「悲しいなぁ」「救いは無いんですか……」「泣いちゃった(´;ω;`)」等々。こういった感想って、本質はクレームに近いと思うんですよ。とある商品を買って、説明書に書いてある通りの使い方をしても思い通りの結果が出なかった時、クレームなり☆1レビューを書きますよね。それは「ふざけんなよ!」っていうマイナスなイメージから来る行動理由であり、「ふざけんなよ!」って気持ちはとても大きな感情です。救いようのない顛末とは「悲し過ぎる……」というとても大きな感情であり、つい感想を書いてしまうんです。

 結局は月並みな表現になってしまうんですが、感情を揺さ振るような作品。それこそが反応をたくさん貰える作品なのでしょう。尊い百合SSなら、その尊さの感情が大きく刺激され、ギャグSSなら、笑える感情が大きく刺激され……というように。そう考えると、救いようのない展開って、割と論理的で再現性ができるんですよ。「これこれこういう理由だから、救いようが無いよね」といった風に。でも尊さとか、ギャグとか、そういうのって論理的か?と言われればかなり難しいと思うんですよ。だからそういう系統で感情を刺激させられる作者ってすげぇなぁ、と思います。まぁでも、分析していけばエモーショナルな文章には、そうさせるだけのロジックが内包されているんだろうなぁ……。

 

 次はキャッチーな題材ですね。私は今回書いた作品の一部に時事ネタを入れています。とはいえ執筆が終わるまでそれなりに時間が掛かってしまったので2週間くらいかかっちゃったんですけど。

 そういった時事ネタを入れた点もウケた理由なのかもしれません。実際、中盤でその時事ネタが判明した瞬間、レスが3つくらい貰えましたからね。そういう情報に聡くなることも重要なんだろうなぁ、と感じます。

 

 それと、今回のSSには前回投稿したSSから反省した点も入れてます。それは、リーダビリティの向上です。平たく言えば読みやすさですね。改行をそれなりにたくさん入れ、地の文だけど取っつきやすくしたんですね。その結果、読みやすさが向上して最後まで読んでくれた人も多かったのかな?とも思いました。前回書いたSSは慣れないエロジャンルであり、尚且つ三人称視点という慣れない文体でしたからね……。あれでもそこそこレスが貰えたのでエロジャンルの強さを知りましたね。今回はエロではなく、地の文多めかつ初挑戦のホラージャンルだったのでそんなに期待してなかったんですが、それがウケるんですねぇ……。

 推敲している最中は「地味かなぁ」とか「最後まで読めるだけの面白さあるのかなぁ」とか「そもそもこれ面白いか?」とか思ってました。私は誤字脱字がわけわからんくらい多いのでSSなのにそこそこ推敲してます。だからこれが面白いのか面白くないのかさっぱり分からないんですよね。へへ。

 

 今回の成功体験で何となく、自分の強みが分かった気がします。巧拙は置いておいて、私ってストーリー構成が巧みな作品が好きなんですよ。だから構成の部分はこだわって書かなきゃいけないな、と思いました。伏線・布石をバラまいて最後に一気に回収する気持ちよさ。大事にしたいです。

 それと、やはり感情に訴える物語を作るって点ですね。読者に感想を書かせるという能動性を与えられるような、感情を刺激できる物語。ここをこうすれば尊いんじゃね?エモいんじゃね?というロジックを生み出したいもんです。

 

 そして最後に、私の書くSSはあくまでも二次創作です。偉大すぎる一次創作というオリジナル様がいるからこそ、菲才の身である私の小説を読んでくれるんです。比率を考えるなら、私の力1に対してオリジナル様は99でしょう。そしてどんなに美味しく高級な食材であっても、私の調理法が酷ければどんなに偉大なオリジナル様でも不味くなってしまうんです。この辺をしっかりと身に刻みながらSSを書かなければならないなぁ、と感じました。私の力は、私の力ではない。謙虚さを忘れずに書いていきましょう。

 

 ……まあ、今回は本当にたまたま跳ねただけなのかもしれません。これから書く私のSS人生の中で、これ以上の作品は生まれないかもしれません。そう言えるほどの奇跡的な成功体験でした。後は脚本術とか文章術とか、そういった能力を身に着け、文筆家としてのスキルを上げるしか無いですね。

 

 次に投稿予定なのは2月14日です。つまりバレンタインデー。今回はバッドエンドの作品を書きましたが、次はハッピーエンドを書きたい……いや、書かなければならないです……。バッドエンドだけの作者じゃないってことを証明したいですね。

 

 というわけで皆々様。

 ここらで兎は床に就かせていただきます。

 まずは設定から詰めないとなぁ……。